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Rite of Masago(真砂子ノ儀)
[2016, Japan] concert music

さいたま市岩槻区に伝わる「古式土俵入り」からインスピレーションを受けて作曲した観客参加型のコンサート作品。さいたまトリエンナーレ2016の一環で開催された「Let’s 相撲ミュージック inさいたま 〜触れ太鼓隊へのお誘い〜」にて、チェロ、三味線、観客の声のための「真砂子ノ儀―岩槻春の段―」として発表。多井智紀氏(チェロ)、田中悠美子氏(太棹三味線)、野村誠氏(ピアノ)、樅山智子(指揮)、そして観客有志(声)による演奏で初演された。その後、2台ピアノと指揮者、そして観客のために編曲した「真砂子ノ儀―両国夏の段―」を、「両国アートフェスティバル2017〜ぶつかりピアノ 両国門天場所」にて発表。大須賀かおり氏(ピアノ)、及川夕美氏(ピアノ)、樅山智子(指揮)、および観客有志(声)による演奏であった。以降もさまざまな編成で再演されている。

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楽器編成(岩槻春の段):ピアノ、チェロ、三味線、観客の声

演奏(岩槻春の段):多井智紀(チェロ)、田中悠美子(太棹三味線)、野村誠(ピアノ)、観客有志

初演会場:2016年4月2日、岩槻本丸公民館

リトルフットの墓
Where Little Foot Sleeps(リトルフットの墓)
[2015, Japan] concert music

 

東京、両国アートフェスティバルの委嘱で二台のプリペアド・ピアノのために作曲。2015年7月に両国門天ホールで井上郷子氏とジル・リチャーズ氏によって初演された。狩られる存在であった人類の祖先たちの生活と、南アフリカ先住民サンの狩猟採集にまつわる儀礼と、日本は岩手・大槌の鹿子踊の哲学を巡って、ヒトと動物の関係について考察した楽曲。

(以下、プログラムノートより一部抜粋)

昨年、南アフリカUnyazi電子音楽祭の招聘でヨハネスブルクに滞在した際に、人類の祖先たちが多数発掘されている化石遺跡群「人類のゆりかご」で、リトルフットに出会いました。今年4月に発表されたばかりの新たな測定結果によると、リトルフットは370万年前の猿人の成人女性で、発見されているヒト科動物では最古の化石となります。水の音が静かに響く暗い洞窟の中、高さ20mの垂直の穴の底で見つかったリトルフット。もしかしたら、樹冠に覆われた森の奥で捕食動物から逃げているうちに洞窟に落ちてしまい、動けないまま亡くなっていったのかもしれません。耳の後ろにきゅっと丸めた小さな手をあてて眠る彼女の表情は、泣いているようにも、怒っているようにも、笑っているようにも見えました。あるいは、370万年後の未来の記憶が走馬灯のように駆け巡り、サン族の治療歌を聴いてエランドの精霊と対話し、動物と人間が境界線上で遊ぶ鹿子踊の夢をみているのでしょうか。

Where Little Foot Sleeps_excerptTomoko Momiyama
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楽器編成:プリペアド・ピアノ二台    

演奏:井上郷子&ジル・リチャーズ  

初演・会場:2015年7月 両国門天ホール(東京)

委嘱:第1回 両国アートフェスティバル2015

人類が絶滅するころに
When Humans Go Extinct(人類が絶滅するころに)
[2014, Republic of South Africa] concert music, multi-media performance
 

[New Music南アフリカの招聘でUnyazi2014電子音楽祭にレジデント・コンポーザーとして参加し、ヨハネスブルグ在住のアーティスト、ジル・リチャーズ(ピアニスト)、ジョアオ・オレキア(サウンド・アーティスト)、ヤーヘン・ミークル(映像作家)との恊働プロジェクトを企画した。ウィットウォーターズランド大学のオリジンズ・センター博物館、ロック・アート研究所、そして地球物理学部の協力のもと、考古学者や地層学者らとともに人類の祖先の化石遺跡群である洞窟「人類のゆりかご」を訪ね、最先端の研究について教えてもらい、先史時代の楽器ロック・ゴングを演奏。それと平行して、ヨハネスブルグ周辺で鉱山開発の公害に苦しむコミュニティを訪ねて住民や活動家らとの意見交換を行い、坑道が張り巡る地中から聴こえてくる音についての聞き込みを行った。鉱山にまつわる踊りや音楽について調べ、各地で地震センサーを用いて地中の振動を録音。これらのリサーチをもとにピアノとライブ・エレクトロニクスと映像のためのマルチメディア・パフォーマンス作品「When Humans Go Extinct(人類が絶滅するころに)」を作曲し、参加アーティストによる演奏で発表した。人類発祥の頃の洞窟と近代の遺産である鉱山を巡って、人々と大地との関係について考察し、私たちはどこから来たのか、私たちはどこに来たのか、私たちはどこに行くのか、という問いかけをした。

When Humans Go Extinct_excerptTomoko Momiyama
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楽器編成:ピアノ、ライブ・エレクトロニクス、映像プロジェクション  

演奏:ジル・リチャーズ(ピアノ)、ジャオ・オレキア(コンピューター)、ヤーヘン・ミークル(映像)

会場:ウィットウォーターズランド大学(ヨハネスブルグ、南アフリカ)

初演・会場:2014年9月 ウィットウォーターズランド大学(ヨハネスブルグ、南アフリカ)

委嘱:Unyazi2014電子音楽祭

ほのみえる時層の月たち

Moons of Hidden Times(ほのみえる時層の月たち)

[2013, Mexico] concert music

「タンブッコ=日本人若手作曲家メキシコ・レジデンシー・プロジェクト」の招聘を受け、メキシコ・シティ、及びハラパに創作滞在し、タンブッコ打楽器アンサンブルとの恊働作業を経て新作を発表。アンサンブルのメンバーたちと共に互いの心象風景を巡りあい、音楽の始原を探求するワークッショップから「意図を持つ音」を引き出し、それらを編み込むことによって「Moons of Hidden Times(ほのみえる時層の月たち)」を作曲した。タンブッコ打楽器アンサンブルの演奏で、2013年3月9日メキシコ・シティにて世界初演、7月3日東京にて日本初演され、以降、世界各地で再演されている。

(以下、プログラムノートより)

しとしとと雨が降る朝、ハラパ郊外の熱帯雨林にひっそりと佇む川沿いのスタジオで、タンブッコとの旅は始まりました。耳をそばだてている沢山の楽器に囲まれながら、私たちは座り、それぞれが過去と未来の記憶について話し、それぞれの恐れや葛藤に触れ、それぞれの月の光を探しました。トラックに乗って険しい山を走り、沈黙の寺に流れる川を泳ぎ、出会った神々の道案内をし、毎朝豚に食べられて、夢の色を聴く。こうした心風景を巡るワークショップを通して、タンブッコのメンバーたちと共に意図を持つ音を探し、それらの音を私が織り合わせて作曲した旅の記録が「Moons of Hidden Times」です。タンブッコという共同体の中に私という外の存在が介入することによって、普段とは違う視点で対話が起こり、私たちにとっても、そしてメキシコと日本の観客にとっても、懐かしいと同時に新鮮なリアリティをもつ音楽を創ることを目指しました。

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楽器編成:打楽器アンサンブル

演奏:タンブッコ打楽器アンサンブル

日本初演・会場:2013年7月 津田ホール(東京)

委嘱:タンブッコ打楽器アンサンブル

洞穴の夢

A Cave Dream(洞穴の夢)

[2010, The Nederlands] concert music
 

古楽アンサンブルniwebyrthの委嘱によりフォルテピアノ、チェロ、ピリオド・クラリネット、ソプラノのため「A CaveDream(洞穴の夢)」を発表し、古楽作曲コンクールで優勝した。

 

A Cave Dream_excerptTomoko Momiyama
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楽器編成:ソプラノ、フォルテピアノ、チェロ、ピリオド・クラリネット

演奏:リリス・ベルへルスト(ソプラノ)、トゥリア・メランドリ(フォルテピアノ)、アントン・ババ(チェロ)、ソーレン・グリーン(ピリオド・クラリネット)

初演・会場:2010年2月 コルゾー劇場(デン・ハーグ、オランダ)

委嘱:niwebyrth古楽アンサンブル

迷子水のバラード

Ballade for Lost Waters(迷子水のバラード)

[2009, The Nederlands] concert music, multi-media performance

 

オランダ社会における人と自然環境との関係を考察するため、「生きている水」を探してハーグの街を旅し、その旅の経験からパフォーマンス作品を創るプロジェクトを企画実施した。メリッサ・クルーズ(美術家)とヤミラ・リオス(電子音楽家)に参加を呼びかけ、ハーグ市政府、及びオランダ水路管理局の協力を得て企画を実施。水中マイクを携えて、アクセスが制限されている市内の様々なロケーションを巡り、普段は聴こえてこない水の声に耳を傾けた。ハーグ市海岸の潮の満ち引きのデータから音を創り、録音された水中の音を編集したテープとライブ・エレクトロニクス、そして打楽器奏者のための「Ballade for Lost Waters(迷子水のバラード)」を作曲した。

2009年4月24日、オランダ王立ハーグ音楽院スプリング・フェスティバル2009にて、メイ・イー・リー(打楽器)とヤミラ・リオス(ライブ・エレクトロニクス)による演奏で発表され、以降ハーグ市内の各地で再演を重ねた。

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楽器編成:アンティーク・ティンパニ、アンティーク・シンバル、グロッケンシュピール、声、水、テープ、ライブ・エレクトロニクス

演奏:メイ・イー・リー(打楽器)、ヤミラ・リオス(ライブ・エレクトロニクス)

初演・会場:2009年4月 キース・バン・バーレンザール(デン・ハーグ、オランダ)

アンカー 1

Lullaby of the 21st Century(21世紀の子守唄)

[2008, Japan] concert music, site-specific project 

 

金沢21世紀美術館の「荒野のグラフィズム:粟津潔」展関連事業として、4日間の共同作曲ワークショップ「次元を跨ぐ旅〜地図から生まれる音楽」を企画。一般公募で集まった20代から70代までの世代も国籍も音楽経験も異なる7人の金沢市民参加者とともに粟津潔展を廻り、心の揺れを記号化する対話から共同で一つの音楽「21世紀の子守唄」を作曲。美術館を舞台に参加者の演奏で公演を行った。

©hiraku ikeda

 

楽器編成:ピアノ、テルミン、アルト・サックス、大正琴、リコーダー、オカリナ、創作楽器、声

演奏:「次元を跨ぐ旅〜地図から生まれる音楽」ワークショップ参加者&樅山智子

初演・会場:2008年1月 金沢21世紀美術館(石川)

委嘱:公益財団法人 金沢芸術創造財団

はまみっくす

Y/i : feeling out of harmony in Yokohama(和・違)

[2007, Japanconcert music, site-specific project 

 

横浜みなとみらいホール2006年度レジデンス・アーティストとして、鶴見幸代(作曲家)と三橋圭介(音楽評論家)と共に「はまみっくす=ヨコハマ+リミックス」プロジェクトを企画。公募で集まった7歳から56歳までの横浜市民の参加者が、樅山、鶴見、三橋担当の3グループに分かれ、1ヶ月にわたる創作活動を行った。樅山グループは、複数の視点から横浜を巡るフィールドワークを実施し、埋立地のみなとみらいから船で出発して、海から山下公園にて上陸、中華街から線路を跨いで、寿町を訪ねた。華僑3世やホームレス活動家など、各地で地元の人々と話し合い、参加者一人一人の心の揺れを掬い上げ、メンバー全員が共同で一つの曲を作曲した。各グループのワークショップから生まれた様々な要素を、レジデンス・アーティストの樅山と鶴見がリミックスし、新作として書き下ろした。これらのグループ作品とリミックス作品は、プロの音楽家とワークショップ参加者による演奏で横浜みなとみらいホールにて発表された。

楽器編成・演奏:阪本剛二郎(三味線)、神田佳子(打楽器)、今込治(トロンボーン)、Ayako(Halo)(歌)、斎藤徹(コントラバス)、末永千湖(ヴァイオリン)、鶴見幸代(カセットテープ、笛)、三橋圭介(カセットテープ、リコーダー)、内山和重(カセットテープ、ティンシャ)ほか

初演・会場:2007年3月 横浜みなとみらいホール(神奈川)

委嘱:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団

Play of the Winds  (遊ぶ風) 

[2000, U.S.A] concert music

楽器編成:フルート、ミュージカル・ソー、ティンシャ

A Murmur (つぶやき)

[1999, U.S.A] concert music

楽器編成:オーケストラ(2000年ラージ・アンサンブルのために編曲)

Allison’s Journey  (アリソンの旅路)

[1999, U.S.A.] concert music

楽器編成:弦楽四重奏

アリソン・ロックウェル振付舞踏作品「Falling, Floating & Hanging」のために作曲

The Dance of A Tree God(樹の精の踊り)

[1998, U.S.A.] concert music

楽器編成:ソプラノ、プリペアド・ピアノ、チェロ、シンギング・ボール

(2004年、ソプラノ、プリペアド・ピアノ、チェロ、ボナンのために編曲)

Soliloquy for a Lover I & II(恋人のための独白I & II)

[1997, U.S.A.] concert music

楽器編成:アルト・サックス

 

Emily’s Death and Emily’s Blue (エミリーの死と碧)

[1996, U.S.A.] concert music

楽器編成:ソプラノ、ピアノ

Filter Works:

© Tomoko Momiyama

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